「個人」という錯覚を解く

悟りとは、あらゆる錯覚の消えた状態である。

葛藤に打ち勝った

葛藤に打ち勝った。

発端は些細な理想だった。

今日これだけはやり遂げる、という意志のもとそれに取り組んだ。

しかし、次々と悪条件が重なり、雲行きが怪しくなっていった。

焦りや一種の後悔のようなものが迫ってくる。

「いけない」

仕事に集中してそれらを振り払おうとした。

「出来るか出来ないかは問題ではない」

「この悪想念に取り込まれることが問題だ」

しかし、払っても払ってもそれはまとわりついてくる。

ついには睡眠中にもまとわりついてきた。

取り込もうとする敵と切捨てようとする自分。

一進一退の攻防が続く。

遂にはもはやこれまで、と思い、覚悟を決めた

「来るなら来い」

悪魔と真正面から向き合った、そのとき、なんと悪魔が消え去った。

誰かが祝福してくれているようだった。